狼と香辛料

狼と香辛料 (電撃文庫)
経済学の入門書。
ライトノベルだけれども中高生向けではない感じ。主人公25歳の行商人だし、ヒロインは何千年と生きてきた獣神だし、ストーリーの縦糸となる事件は通貨切り下げをにらんだヘッジファンド同士の情報戦だし、横糸は旅に暮らす行商人と人に畏れられる獣神がともに抱える孤独感だし。著者は経済学部を出て脱サラして作家を始めたクチかしら?
前半は空気感の描写がとても繊細で、後半は脱走系アクションシーンもあり、全体を通して臨場感に満ちたすばらしい作品でした。満足!