2006-09-04 天使のレシピ 本 まわりくどい。 外濠から順にちまちまと干拓していくような文章を書くのがこの作品の目的だと思われるが、そういう文章を読んでると「結論を先に述べよ。3行以内で」と言いたくなるのが人情というもの。しかも、外濠と内濠を埋め終えたその中心にあるものはいかにも抽象的で、読了しても結論にたどり着けた感がしない。表層的な甘さを舐め取るだけなら誰にでもできるけど、中身は造った人にしかわからない抽出物が満たされた、そんな糖衣錠のような散文詩。