ハードディスクの聴き比べ!?

6年前のネタながら、かなりショックを受けたので…。
ハードディスクの聴き比べといっても、HDD のモーター音やシーク音に趣味性を見出す、という話ではない。それなら大いに納得できる *1。そうではなく、HDD に書き込まれたオーディオファイルの音質が HDD の機種によって異なるというのだ!

シーゲイトのバラクーダ ATA IV シリーズ ST380021A は同じく容量 80GB だが、オーディオ・クォリティに達していないレベル。低音や空間情報も明らかに劣るが、ダイアナの声など別人になっている。
ウェスタン・デジタルの WD800 (WD800AB-22CBA1) は容量 80GB。全体にかっちりした密度の高い音でよく立ち上がり余韻の止まりも良い。付帯音のないストレートな音。
IBM のデスクスター IC35L020AVER07-0 は 20.5GB の容量。ギターにとろみがあり、音圧感はバフッと面で押してくる感じ。エッジは弱いが雰囲気のいい音だ。クラプトンの声にしても、低い音程の声よりもファルセットの感じが美しい。音場としてはセンターにまとまるタイプだった。
(月刊 STEREO 2003 年 3 月号? より)

http://www.shinetworks.net/cgi-bin/img-up/src/1181061003954.jpg

いやいやいやいや! 仮に HDD 以外の諸条件が全く同じだったとしたらですよ、同じデータを書き込んでも読み出されるデータが機種によって違うってことになる。そんなバカな!! ATA HDD の修復不能リードエラー発生率は 10TB につき 1 回ってなレベルですよ。ここを疑い始めるとデジタルストレージの存在意義が揺らいでしまうじゃないですか。
読み出されるデータが同じだとしたら、他に考えられるのは…電源のレギュレーションが不安定でアナログ回路に悪さをしてるってか? しかし、それを情緒的な言葉で語られても納得しがたいよなあ。オシロスコープつないで波形を示せ、波形を。
ことほど左様にオーディオマニアの世界はオカルトの世界と相通ずるようで、彼らとまじめに関わり合うのはやめておこうと心に決めた次第。くわばらくわばら。

*1:鉄道ファン業界には音鉄というジャンルがあり、彼らはモーター音やエンジン音、インバータの変調音などに趣味性を見出している