Phase 21
ぐるーーーーっっと回って 5 年前に戻ってきたような…。
μTRON キーボードの場合
IME 切替操作の変遷
思えば長い道のりだった…。
担当 | 打ち方 | 切替方式 | |
---|---|---|---|
Phase 12 | 親指 (右手) | 単打 | トグル |
Phase 14 | 親指 (右手) | 単打 | ダイレクト |
Phase 16 | 親指 (右手) | 自身がモディファイヤ | ダイレクト |
Phase 20 | 中指・薬指 (左手) | モディファイヤと同時押し | ダイレクト |
Phase 21 | 親指 (両手) | 単打 | ダイレクト |
Phase 20a で採用した「Mod1+[ W ] で IME off、Mod1+[ E ] で IME on」とする方式は、Apple Keyboard ではさほど問題なく使えたけど、 Let's note J9 で和英交じり文を tsuda るときに指がこんがらがらがりまくって IME の状態がわからなくなる事態がしばしば発生した。人間の脳は気難しいものだね、まったく。
Phase 21 では、親指単打 (左/右) で IME on/off を、Mod1+[ W ]/[ R ] で 英語モード/日本語モードを、それぞれ切り替える方式にした。配列だけ見ると 5 年前の Phase 12 に戻ってきた気がするけど、on/off をトグルにしない設計は Phase 14 で、モード切替を Mod1+文字キー に割り当てる設計は Phase 20 で、それぞれ積んだ経験が生きている。入力効率とスペース効率を両立したベストバランス、と自画自賛しておこう。*1
状態遷移図は次のようになる。うん、わかりやすいね!
Mod1 + 文字キー の最適化
Mod1 + 文字キー は左手側の配置がずっと流動的だったけど、今回の配置は使用頻度と指の可動範囲がきれいに重なっていて美しい。これは決定版になりそうだ。
紫色は親指の、水色は人差指〜小指の可動範囲を表している。今回追加した機能は次のとおり。
- Mod1+[ Q ] = Alt+F4
- Mod1+[ V ] = Alt+Tab
- Mod1+Shift+[ V ] = Alt+Shift+Tab
- Mod1+[ T ] = PgUp
- Mod1+[ Z ] = PgDn
その他、よくわからん絵の機能は次のとおり。
- Mod1+[ X ] = Ctrl+Shift+Tab
- Mod1+[ C ] = Ctrl+Tab
- Mod1+[ B ] = Ctrl+F4
- Mod1+[ Y ] = Ctrl+Home
- Mod1+[ / ] = Ctrl+End
- SelectAll = Ctrl+A
- Paste履歴 = クリップボード履歴ツールを呼び出す
左手側で一番押しやすい [ A ], [ S ], [ D ], [ F ] が Esc, BS, Enter, Del なのは疑問がないだろう。次に押しやすい [ W ], [ E ], [ R ], [ G ] は文章入力中に使う IME 操作系と Undo に割り当てた。図には描いてないけど Mod1+Shift+[ W ] = 確定アンドゥ, Mod1+Shift+[ E ] = 再変換, Mod1+Shift+[ R ] = 確定リピートね。下段の [ X ], [ C ], [ V ], [ B ] にタブ/ウィンドウ操作系を集めてあるのは、トラックパッド使用中は手の位置が下の方へ移動しているから。マウスポインタをいちいちタスクバーやタブバーに持っていくのは面倒なので、ウィンドウ操作系のキーはポインティングデバイスと同時に使える方がいい。そして、可動範囲の対角にあたる [ Q ] はウィンドウを閉じる Alt+F4。誤打のペナルティが大きいキーは押しにくい位置へ、これ常識。最後に、一番押しにくい [ T ], [ Z ] をめったに使わない PageUp, PageDown に割り当てた。マウスホイールに役目を奪われたかわいそうなキーだけど、たまーに欲しくなるから復活したよ。
右手側はもう何年も変わってないけど、改めて解説してみようか。一番押しやすい [ I ], [ J ], [ K ], [ L ] と、それに準じる [ H ], [ U ], [ O ], [ ; ] がカーソル移動系で占められているのは当然だね。可動範囲の上下端にあたる [ N ], [ M ] と [ P ] がクリップボード系なのは、「親指と人差指で『つまむように』切り取って、親指と薬指で『押し広げるように』貼り付ける」という脳内メタファーに由来してるんだけど、下段にある Cut, Copy はトラックパッドとの相性も完璧だ。それに小指の SelectAll と左手のウィンドウ操作系を併用すれば「左手でコピー元をアクティブ化 → 右小指で全選択 → 右人差指でコピー → 左手でコピー先をアクティブ化 → 右小指で全選択 → 右薬指でペースト」というコンボがきれいに決まる。でもって、可動範囲外にある [ Y ], [ / ] は使用頻度の低い Ctrl+Home, Ctrl+End に割り当てて一件落着。
最下段の最適化
IME on, IME off をそれぞれスペースキーの 2 つ外側に配置してワンショットの Shift キーと重ねた。英文入力時のスムーズさと Apple Keyboard への適用可能性を確保するため、スペースキーの両脇はモディファイヤとしていない。するとどうだ、親指の可動範囲内に Backspace, Space, IME on, IME off, Mod1, Shift が収まっているではないか。μTRON キーボードの親指担当は Backspace, Space, IME on, IME off, Mod1, Shift, Ctrl だから、なんと、親指の役割を (Ctrl を除いて) μTRON キーボードと同じにすることができたわけだ。いやっほい! 素晴らしい!
副作用として、使用頻度の低い [Alt] が僻地へ追い出されたのと、最下段の [Shift] が両方ともワンショットモディファイヤになっちゃったのが問題といえば問題。トラックパッドのボタンとキーボード中段の [Ctrl] を同時に押すのは難しいので、最下段にも [Ctrl] があった方がいいんだけど、[Alt] と場所の取り合いになっちゃって、それぞれ左右どちらかにしか配置できない。のどか のワンショットモディファイヤはポインティングデバイスと併用できないから、できれば [Shift] も通常のモディファイヤとして最下段にあった方がいいんだけど、うーん、無理だよね…。